ACE阻害薬が認知症改善に使用される日が来る?

心不全や高血圧などの治療に用いられている薬が、ACE阻害薬です。
血圧を上げたり血液の量を増やしたりする物質がアンジオテンシンⅡというものです。
これは、ACEというアンジオテンシン変換酵素の作用によって作り出されるのですが、それを阻害してしまえばアンジオテンシンⅡが作られなくなり、血圧が上がりすぎるのを防止できます。
それが、ACE阻害薬というもので、血圧を下げる働きがあります。

ある研究によれば、このACE阻害薬が認知症改善に大きな効果をもたらすことが解りました。
65歳以上の高血圧症患者を対象に、ACE阻害薬を飲んだグループと他の治療薬を飲んでいたグループに分けて調査が行われました。
ACE阻害薬を飲んだグループは、脳の機能低下が50%以内にとどまるという結果を得ることができたのです。
これは、アルツハイマー病を引き起こす、脳の炎症を抑えることができるからだとのことです。

また、ある論文では、ACE阻害薬がアルツハイマー病の元となる、アミロイドベータ蛋白という物質が脳内に蓄積されるのを防ぐ働きがあります。
そして、認知機能の低下を抑制するとされています。

ひとつの薬で高血圧や心不全の治療だけでなく、認知症の改善までできてしまうので、今後の研究結果が待たれます。